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坑夫・山本作兵衛の生きた時代〜戦前・戦時の炭坑をめぐる視覚表現

原爆の図丸木美術館で開催中の展覧会『坑夫・山本作兵衛の生きた時代〜戦前・戦時の炭坑をめぐる視覚表現』について、展示の感想も織り交ぜながらご紹介したいと思います。

今回の展示では、タイトルにもあるように山本作兵衛を中心に同時代の様々な視覚表現を取り上げ紹介している点がポイントになっています。ユネスコの世界記憶遺産認定で話題となった作兵衛さんの炭坑記録画ですが、原画を見る機会は今後限られてくると予想されますので、これだけまとまった形で本物を見る事が出来るというのは貴重だと思います。そしてその展示の仕方についても興味深いものになっていますので、ぜひ会場でご覧いただく事をオススメします。

そして個人的には、作兵衛さん以外の炭鉱関連の展示群に強く惹かれるものがありました。視覚表現という切り口から、当時の炭鉱がどのようなものであったかを現在に伝える様々な断片が展示されており、メディアや見え方も本当に様々です。そして、九州・常磐・北海道の違いも浮かび上がってくる構図になってます。 ※こういった企画でいつも抜け落ちがちな宇部炭田・大嶺炭田についても触れられていれば尚多角的で充実したものになった気もしますが、これは今後の発見等に期待ですね。

そしてやはり、戦前から戦後復興までを支えた巨大エネルギー産業であった炭鉱を再考する展覧会を、丸木夫妻の原爆の図を展示する丸木美術館で開催した事に、この展覧会の骨太な意義を感じます。いま青森県八戸市で、アートを通じて工場を取り上げる実験を現在進行形で行っていますが、産業とアートがどのような形で交錯するのか、目黒区美術館で開催された文化資源としての炭鉱展と同様に、本展では1つの可能性を提示しているように思います。

(私も炭鉱をテーマとしているので)ハッキリ言ってしまうと、現代のアートシーンの中で決してメジャーなテーマではなく、地味でとっつきにくい展覧会だとは思います。しかし、ぜひ若い世代にもっと見てもらいたい展示です。今週末の新宿でのトークで1つのテーマになるであろう「原発と炭鉱」という視点からも、見る事が出来ると思います。展覧会と同時に、東中野にあるポレポレ座での関連企画も注目です。

この夏、炭鉱に触れてみるというのはいかがでしょうか。

坑夫・山本作兵衛の生きた時代〜戦前・戦時の炭坑をめぐる視覚表現

2013.7.13(土)―9.8(日)

会場:原爆の図丸木美術館
埼玉県東松山市下唐子1401  0493−22−3266
共催:作兵衛(作たん)事務所、ポレポレタイムス社
後援:夕張地域史研究資料調査室、みろく沢炭鉱資料館、常磐炭田史研究会、コールマイン研究室
開館時間:午前9 時〜午後5 時
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、7 月30 日〜 8 月18 日は無休
(菊地)


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  • 2019.10.11 Friday
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